にっぽんのじんじゃ・しがけん

これまでに訪れた神社で写真(携帯だけど)に撮ったところー


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近江国(滋賀県):

甲賀郡(甲賀市、湖南市)

垂水斎王頓宮跡

史跡・垂水斎王頓宮跡。

滋賀県甲賀市土山町頓宮
国道1号線、東海道から新名神・甲賀土山ICに入る交差点の北の斜面に広がる茶畑の中にある。

崇神天皇が天照大神を皇女・豊鍬入姫命に託して皇居から出し奉り、
垂仁天皇が皇女・倭姫命をその後継として大神の鎮座地を求めさせ、かくて伊勢の神宮が定まった。
その後、幾人かの天皇が皇女を伊勢に送って大神に奉仕させたが、法制化されるのは天武天皇の世のことで、
それ以降、天皇の代替わりごとに内親王もしくは女王が斎内親王・斎王として伊勢の斎宮(三重県多気郡明和町)に赴き、
神宮の祭祀に奉仕することとなった。
都が山城の平安京に遷ってからは伊勢への街道が整備されたこともあり、京から斎宮まで五ヶ所の頓宮が建てられ、
頓宮で一泊しながら五泊六日で斎内親王・斎王は伊勢の斎宮まで参行した。
その五ヶ所は、近江国の勢多・甲賀・垂水、伊勢国の鈴鹿・一志で、
現在明確にその位置が検証されているのはこの垂水頓宮のみ。
この地にあった頓宮に、平安初期から鎌倉中期までの約380年間、三十一人の斎内親王・斎王が宿泊していた。

標柱と鳥居。周囲は茶畑。
中へ。大木が立ち並ぶ。 「斎王垂水頓宮址」の碑と、
神宮式年遷宮に伴う古材によって建てられた、
伊勢の神宮遥拝所。
遥拝所と森。 敷き詰められた玉砂利と立ち並ぶ木々が神聖な雰囲気をかもし出す。
なんとなく伊勢の内宮に似た雰囲気。
神宮遥拝所裏、井戸跡とされるところ。 裏手にも茶畑が広がる。
裏手には二台ほど車を停められるスペースあり。

裏手のやや東の山中に日雲神社が鎮座し、「甲可日雲宮」の標柱がある。
『倭姫命世記』に記される、天照大神を奉斎する倭姫命が一時滞留した甲可日雲宮に比定されている。

神社前の鳥居。 本殿。

通説では、甲可日雲宮は甲賀市信楽町牧に鎮座の日雲神社が有力とされている。



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